元保護犬パグのやり直し人(犬)生

何事も全力パグの日常スケッチ

さよならボノ

大学病院で再び診察を受けました。

やはり肝臓の数値がとても悪く、

危険な状態なので即入院と手術が必要と。

パグの老犬の麻酔はただでさえ危険ですが、

このままでも危険な状態に変わりなく、

すぐに手術を受けることにしました。

 

そして手術の結果…

膵臓がひどい炎症を起こしていて、

その影響で胆嚢の流れが悪くなっており、

さらに膵臓の病理検査では膵臓ガンと。

 

膵臓ガンはとても稀で

発見するのは非常に難しいので、

気付いた時には手遅れなケースが多く、

そしてこの臓器は取り出すことができない。

ボノも末期なので治療法はないと。

 

あとは体力の回復を待ち、

カテーテルを外す再手術の予定でしたが、

入院中は食事を受け付けず、

日に日に弱っていきました。

面会で病室のボノに枕を持っていくと、

枕を見てスッと顔を上げ、

いつもの枕くれくれポーズをして、

一瞬だけ目をまん丸にしました。

 

このまま病院のケージの中で

面会を待つだけの毎日はあまりに悲しく、

せめて最期は自宅でボノらしく過ごしたい。

そう強く思い再手術を待たずに退院しました。

その際あともって1週間と余命宣告も。

 

入院中のボノは眠りも浅く

いつも虚な目をしていましたが、

家に帰るとお気に入りの枕に顔を乗せ、

クリクリした目で私を追いながら、

眠くなるとそのままスヤスヤと眠りました。

 

いつものカリカリフードは食べられず、

ウェットフードをさらに柔らかくしたり、

ヨーグルトやアイスクリームやプリンとか

食べやすそうな物をスプーンで食べさせると、

ボノは嬉しそうに舐めていました。

この時ばかりは目をキラキラさせて、

本当に美味しそうに。

 

家では痛み止めの点滴だけ続け、

数々の困難を乗り越えてきたボノの

強い生命力を信じながら、

残された時間を1秒1秒噛みしめる思いでした。

 

やがて食べることも水を飲むことも出来ず、

痛みもかなりある様で、

そういう状況下で獣医さんに相談したところ、

もうできる事はひとつしかないと言われ、

その決断だけはどうしても出来ず、

悩み、迷い、泣きながら、

結論を出せないまま夜に添い寝している間に

ボノは眠るように動かなくなりました。

 

ボノの苦しみの様子次第では、

翌日には決断を下さないといけないし、

この日は娘の誕生日で、

誕生日が命日になったら悲しいって

娘が大泣きするなかで、

ボノは自分が痛くて辛いのに、

私が決断を下せないのを分かって、

娘の誕生日より日付が変わってから、

家族みんながいる中で、

静かに旅立っていったのです。

どこまでも優しくて強いボノでした。

 

もっと早くに病気に気付いてあげられたら、

まだまだ楽しい時間を過ごせただろうに。

だめな飼い主で本当にごめんね、ボノ。

そしてありがとう、ボノ。

 

2013年6月ボノ永眠

 

→お気に入りの枕を催促するボノの話

 

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