プーちゃんは突然旅立ってしまいました。
まだまだ一緒に暮らせると思っていたし、
その日を意識的に遠ざけようとしていました。
寝たきりになったプーちゃんと、
白髪で真っ白になったプーちゃんと、
どんな日々を送るのか
ただのほほんと想像していました。
プーちゃんがいなくなると、
我が家にはポカンと大きな穴があきました。
何か静かで何か足りない。
プーちゃんの存在がいかに大きかったことか。
そしてプーちゃんからもらったものが
まだ体温が残っているように温かく、
心にじいんと響きます。
ペットって与えているもの以上のものを
飼い主に返してくれています。
子供が生まれてから赤ちゃんの世話に追われ、
プーちゃんにはずいぶん
寂しい思いをさせてしまいました。
でもその赤ちゃんをそばで見守り、
やがて一緒に遊び、
老いてはそばで寄り添うように寝ていました。
プーちゃんは変化する家族という群れの中で、
いつもみんなを見守っていたのです。
一度は保健所で消えかけた命が
こうして4年も生きることができました。
新たな家族の一員となって
プーちゃんは全力で生きました。
それでも今日も保健所には
命の期限付きの動物達がいる。
彼らに居場所さえあれば。