プーちゃんの散歩はゆっくりゆっくり。
とぼとぼと歩いては立ち止まり、
鼻をブヒブヒ鳴らしてまた歩き出す。
そして電信柱に立ち寄って、
おれ様のテリトリーを入念にチェックします。
曲がり角でふと立ち止まり、
鼻を鳴らして坂の上をじっと見つめます。
すると白い小さなモフモフがこちらに向かって
よちよちと歩いて来ます。
あれは…なんと! 姫!
フワフワしたあの姿はまさしくいとしの姫!
プーちゃんは起きている時のみ
人間の1億倍ともいわれる臭覚を発揮します。
風に乗ってやってきた姫の香りを
見事にキャッチしたもようです。
久しぶりに会う姫は変わらぬ愛らしさ。
ちょっとヘアアレンジが変わったかな?
プーちゃんはちょっとモジモジしながら、
姫の匂いをかいで…かいで…かいで…
まわって…まわって…まわって…
なんかの歌のよう。
話を聞くと姫はずっと闘病生活をしていて、
ようやく散歩に出られるようになったそう。
こんな小さな身体で病と闘っていたなんて。
姫、がんばったね。
ふわふわと柔らかい愛らしさとはまた別の、
凛とした気高い姫の一面に惚れ直します。
それにしてもだよ、
このタイミングで姫に会えるなんて、
プーちゃん、持ってるねー。
→プーちゃんが恋する姫の話