プーちゃんが入念ににおいをかいでいる。
バッグに顔を押し付けながら。
ブヒブヒと鼻を鳴らして。
いつも壁にかけてある私のバッグ。
あの場所が定位置。
中身はおむつとか
ウエットティッシュとか
小型絵本なんかの
子供のお出かけ必須アイテムで、
他には特別なものは入っていない。
娘とお出かけして帰ってきてから、
プーちゃんはずっとバッグのにおいをかいでる。
たまに顔の方向変えたりしてるけど、
とにかくずっとバッグに張り付いてる。
しつこいくらいに。
「プーちゃーん!」って呼んでも来ないし、
こっちでいくら楽しそうに遊んでても来ない。
プーちゃんの探知犬モードが作動してる。
プーちゃんはにおいをかぎながら
たまにチラッてこちらを見るんだよね。
何か言いたそう。
いや、私に何か聞いているんだ。
「このにおいは何かね?」と。
はいはい。わかった。言いますよー。
白状します。
さっき外で焼き芋屋さんがいたから、
娘と焼き芋食べましたよ。
その時の残骸がバッグに入ってるんだ。
2人で半分コしたからちょっとだけだよ。
ほんとにちょっと。
だからプーちゃんの分のお土産ないの。
ごめん。
別に隠してたわけじゃないよ。
ほんとにごめんってば。
だからその目やめて。
→プーちゃんの恐るべき臭覚のお話